糖尿病とは
糖尿病とは、体内の物質インスリンの働きが悪くなり、慢性的に血糖値が高い状態になり、結果として色々な代謝異常を発症する病気です。長期間にわたって血糖値が高く、代謝異常状態が続くことで、合併症のリスクが高まります。本当に恐ろしいのは糖尿病ではなく、合併症です。
糖尿病には4種類あり、(1)すい臓のベータ細胞が壊れてインスリンを出せなくなる1型、(2)インスリンは分泌されているが少なかったり、何らかの影響でインスリンの働きが弱かったりする2型、(3)妊娠することですい臓に負担がかかり発症してしまう妊娠糖尿病、そして(4)遺伝などが原因の、その他特定の型と呼ばれるパターンです。生活習慣から発症するのは2型です。逆に言うと予防できるのも2型ということになります。
検査には血糖値とヘモグロビンA1Cの値を用います。最近の世界のトレンドではヘモグロビンA1Cの値をメインで使います。血糖値は参考に見る程度、という検査が一般的になってきています。逆にヘモグロビンA1Cの値を測らない病院の方が少なくなってきています。(※ヘモグロビンA1Cとは、糖がくっついたヘモグロビンのことです。5段階の診断基準があって、正常~糖尿病と診断されます。)
糖尿病は治ることはないと言われています。血糖値は正常に戻ったように見えても、ほとんどの場合、甘いものを食べたあとは劇的に血糖値が上がります。2型は長い年月をかけて発症するものです。そのツケを長期間に渡って払っていくということになります。
また、本当に恐ろしいのは合併症ですが、血糖値を下げれば合併症リスクはないという誤解も広がっているようです。油断している人の多くは、空腹時血糖値が正常になっていることで安心しているようですが、食後血糖値が高いままでは意味がありません。そこで治療をやめることは危険です。
糖尿病は治らないけれども合併症の方は早期に正しく対処すれば治ります。悲観しすぎる必要はありませんが、油断しないことが大切です。
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